自閉症児の行動マネージメント その①

 小児科医は診断だけでなく、長期的ケアの役割も担うことが重要であるとされています。

自閉症スペクトラム障害の主なゴールは、最大限に機能的な自立を促し、核となる症状の軽減、発達や学習をしやすくし、社会性の促進、不適応な行動の減少、教育と家族のサポートをすることです。


 今回の報告は家族に対する教育や子供達のサポートに経験的介入することで、小児科医の手助けとし、教育的戦略と自閉症スぺクトラム障害への第一の治療である教育と関連したセラピーを調査したものです。


 行動や社会訓練を含む教育的介入が療育の基礎となります。これらの介入はコミュニケーション、社会訓練、遊びなどの訓練、学業成就や不適切な行動の修正を行います。

 薬物は主要な症状を改善してはおらず、治療の第一選択にはなりません。

 しかしながら、関連した不適切行動や精神状態が教育状況や社会性、健康、安全、日常生活に影響を与えるため、いくつかのケースでは適応とはなります。


教育介入
Comprehensive Programs for Young Children

 この20年間の研究とプログラムの進歩は、早期診断・早期介入が概ね良い結果を出している事からとても早い年齢に焦点を置いています。早期教育プログラムはいくつかの報告があります。これらのプログラムはbehavior analytic(行動分析)、developmental(発達)、structured Teaching(構造教育)に分類されますが、アプローチは違えどもオーバーラップする部分もあります。

例えば、contemporary comprehensive behavioral curriculamは感情表現、模倣、ごっこ遊びなどで、心の理論、言葉による指導などはdevelopmental(発達)や認知アプローチの手法を使用していますす。DenverモデルやTEACCHなどは行動分析のテクニックを使用しています。

これらの理論や戦略は異なりますが、目標とするゴールの多くは同じであり、早期介入に効果があるのは以下の点で一致しています。

・自閉症スペクトラム障害が強く疑われる場合には、診断確定を延期するよりす ぐに早期介入する。

・体系的に計画された適切な教育プログラムでは、目標を決めた上での週25時間 、12ヶ月の集中的介入を強く勧める。

・特定の目標を達成するために、許容範囲として1 対1の時間や少人数のグルー プ教育があること

・家族要素(ペアレントトレーニングや指導など)。

・定型発達児とのやり取りの機会を増やすことは、特定の教育目標を達成するの に役立つ。

・個々の子供への教育目標の進行評価、プログラムとの適合性の評価と資料作成 。

・新しい環境や状況へのスキルの応用(般化)や獲得したスキルの維持の戦略の 実行。


以下を含む評価に基づいたカリキュラムの使用。

・機能的、自発的なコミュニケーション

・注意引き、模倣、相互のやりとり、自己調整

・子供達が責任と自発性を育むための機能的スキル

・機能評価を含む経験に裏打ちされた戦略を使用し、破壊的、不適切な行動の減 少

・ごっこ遊びや客観的会話のような認知機能

・発達指標としての読みや学術的な技能

 

個別に対応していく必要があります。


参考文献
Management of Children With Autism Spectrum Disorders
Scott M. Myers and Chris Plauché Johnson
Pediatrics 2007;120;1162; より抜粋