言語発達について①-1

 自閉症スペクトラム障害児において、言葉の発達ならびに言葉の不得意な部分の練習とサポートは、コミュニケーションとして見た場合にも日常生活において非常に有用です。

 自閉症スペクトラム障害だからで終わらせるのではなく、出来る限りの発達を促し、工夫することが大事です。言語の発達は非常に個人差が大きいことは確かですが、今回は一般的な発達を見てみましょう。

前言語期(0歳~1歳):言語獲得の準備段階:
・0~1ヶ月:自分の周囲の変化に対するだけ、音節に合わせて体 を動かすなど する。
・1~3ヶ月頃(クーイング期):喉の奥を鳴らすような独特の音 声が出てくる
・4~6ヶ月頃(声遊び期):口腔内の発達に伴い、色々な音を出せる。世界のあ らゆる言語の音が出せるとも言われる。
・6~10ヶ月頃:

 言葉を話すためには、音声をコントロールしなればなりません。このために、母音だけ(アー、アーなどの発生)の過渡期の喃語を経て、言葉を話せるようになるために最も重要とされる規準喃語(子音+母音)が出現し、発声が少しずつできるようになります。子音+母音とは/p/+/a/=パなどです。

 中川は下記の著書で、子音はマ行、パ行、バ行のm、p、bの音は唇を閉じて話すだけの簡単な動作で構音出来るので、「マンマ」、「ブーブ」などが最初に言えるようになると述べており、①構音運動としてやさしい音、②耳で聞いて聞き分けやすい音、③言葉の中に頻繁に出てくる音、④構音運動が良く見える音、などは早く発達する可能性があることを指摘しています。

 規準喃語について、言語は複数の子音+母音の音節の組み合わせで構成されており、これができるようになる事は言語習得のために重要です。つまり、この時期を経て発音がスムーズになります。

・11~12ヶ月頃(1歳前後):1歳前後で、初めて意味のある発声が見られるようになってきます。これを初語と言い、今までの特定の音声が何かと結びついたものとも言われます。


次回は言語の発達の仕方と注目するポイントについてお話しさせて頂きたいと思います。



【参考図書】
・J.タイラー・フォーベル著、平岩幹男監訳、塩田玲子訳  
 (2012). 自閉症を抱える子どものための体系的療育 ABAプロ  グラムハンドブックP61-P75
・宍戸 恵美子著、平岩幹男監修(2011). 教えて、伸ばす!発  達障害をかかえた子ども~幼児期のABAプログラム~P25-54
・岡本依子、菅野幸恵、塚田-城みちる著(2004). エピソードで  学ぶ乳幼児の発達心理学 p178-198 新曜社
・繁多 進監修、向田久美子、石井正子著(2010). 新乳幼児発達 心理学 福村出版 P90-104
・中川信子著. 健診とことばの相談(2008) ブドウ社 P95-99