自閉症スペクトラム障害

 以前、自閉症や発達障害と言われていた疾患は、現在は自閉症スペクトラム障害と言います。

 発達障害といっても、発達全般の遅れを示すものではありません。

発達障害者支援法では病名による定義です。

私は

「行動やコミュニケーションの課題を抱えており、症状によって社会生活上の困難を抱えている、あるいは将来抱えると予想されるが、適切な対応により困難は軽減される障害」

と考えています。

もちろんすべての場合に、困難が100%軽減されるわけではありません。

10%でも20%でも少しでも軽減することによって、社会生活や将来への展望が開けてくると考えています。

なお、障害という言葉は不適切であるという意見もあり、もともとの「障碍」を使ったり、「障がい」「しょうがい」と記載したりすることも増えてきました。

このホームページでは障害と記載しますが、これは差別的な意味は含んでおらず、法律の表現に準じています。

自閉症スペクトラム障害 現在までの流れ

 自閉症は1943年にレオ・カナーが最初に報告しました。

当初は知的障害を伴うと考えられてきましたが、この30年ほどの間に知的障害を伴わない高機能自閉症(高機能とは知的障害がない、明らかではないという意味です)も多いことがわかってきました。また自閉症のグループ全体はこれまでは広汎性発達障害(PDD)と呼ばれてきましたが、最近では自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ばれることが多くなっています。

頻度は全人口の1~2%と考えられており、そのうちの60~80%が高機能、残りが主に言葉の遅れが見られる従来のカナー型の自閉症になります。男子に3~4倍多いとされています。言葉が出ないのは知的障害、知的障害は治らない、だから自閉症は治らないとみなされてきましたが、たとえカナー型の自閉症であっても幼児期に適切な療育を受けて言葉を獲得し、通常学級に就学する子どもたちも増えてきました。

これについてはビデオなどでまた解説していきます。

また高機能自閉症についてもただ様子を見るのではなく、適切な社会生活訓練(SST)を行うことによって社会生活上の困難を軽減したり、将来に予想される困難を回避したりすることも全てではありませんが、可能になりつつあります。


解りやすい自閉症スペクトラム障害の解説です。
・現在の自閉症の考え方の対応と基本(平岩 幹男)

・Baby Steps: Learn the Signs. Act Early
Source:National Center on Birth Defects and Developmental Disabilities (NCBDDD)