出来る限り療育を早く開始する理由②

 

前回は診断までの過程から考えました。


療育の考え方としては

行動と発達

に絞って考えます。


まずは行動。

 癇癪や壁に頭を打ちつけるなどの今後成長するにしたがって社会生活で問題になる部分です。療育方法は様々ありますので、何か一つの療育方法にこだわるのではなく、その子の症状に合わせます。

 症状Aにはこの方法、症状Bにはこの方法と、様々な療育方法を組み合わせることが子供達にとってよいことは各種研究でも述べられています。



次に発達。

わかりやすくいえば学業と社会、身体(スキルともいえます)です。

字が読めない、数が解らないは、学校でも日常生活を行う上で困難があります。

コミュニケーションが取りずらければ、困難な場面もあるでしょう。

身体的には運動能力を考えます。姿勢保持が難しく、ぐにゃぐにゃする場合などですね。

では、この状態を「様子を見る」としましょう。

何もせず様子を見ることで、突然計算が出来るようなことがありましたか(^_^;)?

様子をみることでますます勉強はわからなくなり、学校は嫌になります。

つまり、時間が経てば経つほど事態は悪化し、より改善が大変な状況になります。

年齢に応じた介入が出来るだけ早く必要なことがわかりますね。

ここでは、モンテッソーリ教育でゆうところの「敏感期」で考えてみます。

子どもが集中的に物事を学習(吸収)する時期です。

療育にもこれが当てはまり、集中的な療育において有効な時期は限られていると感じます。

何事も遅くはありませんが、特殊な方法ではない療育が早すぎることはないでしょう。


子どもの個々をみて療育の判断、評価、計画を立てるのは大変ですが、必要不可欠なことです。


参考文献
1)Lonnie Zwaigenbaum,etc. Early Identification and Interventions for Autism Spectrum
Disorder: Executive Summary. Pediatrics 136; S1-S9, 2015.
2)Lonnie Zwaigenbaum,etc. Early Identification of Autism Spectrum Disorder:
Recommendations for Practice and Research. Pediatrics 136; S10-S40, 2015.
3)Lonnie Zwaigenbaum,etc. Early Identification of Autism Spectrum Disorder:
Recommendations for Practice and Research. Pediatrics 136; S41-S59, 2015.
4)Lonnie Zwaigenbaum,etc. Early Identification of Autism Spectrum Disorder:
Recommendations for Practice and Research. Pediatrics 136; S41-S59, 2015.
5)平岩幹男(2012). 『自閉症スペクトラム障害 療育と対応を考える』 岩波書店.
6)平岩幹男(2009). 『発達障害 子どもを診る医師に知っておいてほしいこと』 金原出版株式会社.

2017年04月24日