TEACCHって?①

 

 日本での自閉症スペクトラム障害に対する療育と言えば、ABA、TEACCH、PECS(簡単にいうと絵カードによるコミュニケーション)が有名です。


療育には、「これしかない」という正解はなく、その子のどの不都合にどの療育の手法が合っているかで考えます。


 言い換えれば、ただ1つの方法ではなく、色々な方法や概念を組み合わせる事で日常生活の不都合を軽減します。


勉強を例にとると、科目によって参考書は別の会社のを使いますよね?


問題集が2つある場合もありますよね?


その子の状態によって、思考錯誤を繰り返しましょう。


では、本日は療育方法の1つ、TEACCHのお話しです。


 TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children)は、個別化した生活環境構の構造化システムのことを指します。


視覚的に構造化する事だけではなく、

 

生活しやすくするためのシステム


を指します。

 1960年代以前には発達障害(自閉症)は「親の育て方や母子関係に由来する説」が広く言われていましたが、この考えに真っ向反対した1人がエリック・ショプラー(Dr. Eric Schopler 1927-2006)です。
彼は自閉症児と親の関係はむしろ良好で、自閉症と育児方法との関係はないとの論文を出します。

 また、1971年には行動理論と認知理論の概念から支援プログラムには構造化が有効であるとし「自閉症の子供の発達に関する構造化の効果」を発表、翌1972年にはアメリカ精神医学会からGold Achievement Awardを受賞する事になります。


療育はこういった歴史の中で発展していきます。


この療育方法の中にTEACCHがあります。

ノースカロライナ大学で発展したTEACCHは、1970年代からノースカロライナ州として正式にサポートする事が決定、3つのセンターと11の公立学校にクラスが設置される事から始まり、現在に至ります。


つまり、厳密にはTEACCHはその療育方法自体を指している訳ではありません


ノースカロライナ州における自閉症児の教育、療育、社会的自立、生活環境の整備においてノースカロライナ大学が提供するシステムと言えます。


 日本においては「当施設ではTEACCHの考え方を取り入れています」と言った方が適切な表現になろうかと思います。


2016年06月09日